RIZIN34バウトレビュー その1

刹那

ドミネーター選手VS萩原選手がメインを飾ることになったこの大会。

各階級での実力者対決も多く楽しめるイベントだったと思います。

目次

弥益ドミネーター聡志 VS 萩原京平

いつも通り冷静で表情を崩さないドミネーター選手に対して、萩原選手はいつしかのギラギラした目つきというよりかは自信と余裕を感じさせるような顔つき。

グラウンド技術の向上で自信がついてきていること、着実に勝ち星を積み重ねていることからの自信か。

いずれにしろ、ピンポイントの技術向上による自信はそれが仇となることもあるだけに、経験値の差から考えてもドミネーター選手有利かと見えた。

試合開始早々、萩原選手が繰り出したいきなりのバックスピンキックには驚きました!

明確なダメージを与えたようには見えませんでしたが、意表をついた攻撃でドミネーター選手は転倒しましたし、こういった思いきりの良い攻撃スタイルは萩原選手の人気に拍車をかけています。

そして転倒した直後、ダッシュして詰め寄りジャンピング踏み付け!!!

マウリシオ・ショーグンかと思った(^^)/

PRIDE時代に〝踏み付け大将軍〟の異名を誇り、踏み付け攻撃でファンの心を掴んでいた頃を思い出させてくれました。

ドミネーター選手の凄いところは、踏み付け攻撃を冷静に対処したことは勿論、その後の展開でも全く心がブレることなく冷静に勝利へ向けて自分の戦いを貫いたところ。

オーソドックス構えなのか、サウスポー構えなのか分かりにくい、いつの間にかスイッチしているような動き。

手を前に出すわけでもなく、両手をリラックスして小刻みに動かしているスタイルは、対峙した相手からすると、どのタイミングで何が飛んでくるか非常に読みづらく、不用意に攻撃できないです。

バチバチの打撃戦にはならない。

強い右を当ててリズムに乗りたい萩原選手に対し、ドミネーター選手はそのリズムを作らせない。

テイクダウン狙い一辺倒でもなく、細かい打撃やフェイントを混ぜながら、組んで崩そうとしたり、カーフキックも効果的に使い萩原選手の意識を上下左右へと散らす。

萩原選手のバックを取り、そのまま有利なポジションでグラウンドの攻防へ移行したいドミネーター選手でしたが、逆に萩原選手が上のポジションを取る展開に。

しかし、ここからが冷静かつ上手かったです!

萩原選手の上体を抱え込みつつ、左腕をガッチリとロックしてそのまま捻れるんじゃないかとさえ見えるような動き。

かつて芦田選手に極められた場面をフラッシュバックするのではないだろうか。

試合中にいちいちそんなことは深く考えないとは思いますが、無意識レベルで身体には刻まれているでしょう。

フィニッシュの三角締めへの移行も一瞬の隙でした。

左腕のロック、上体の抱え込みがやや緩んだタイミングで萩原選手がドミネーター選手の方を見ます!

『このヤロウ』という怒りと焦りさえ混じったような目、私にはそう見えました。

この展開をまずは脱出して、そこから反撃してやる!という『反撃』に意識が向いた刹那だったと思います。

ロックしていた左腕ではなく、今度は右腕側を巻き込みながらの三角締め!

一瞬の隙を付き、相手の意識していないサブミッション技を繰り出したドミネーター選手。

あなたは今井コスモ!!??

このタイミングでゾーン発動!?

明らかに苦しそうな表情を見せる萩原選手、そのまま振り落としたいところでしたが、右腕もアームバーのような形で同時に極められてしまい、あっという間のタップアウト。

☆今井コスモとは☆

ケンガンアシュラという格闘漫画登場する架空のキャラクター、天才グラップラー。
ゾーンと呼ばれる瞬間的なサブミッションを必殺技としている。
相手の意識が攻撃に向いた一瞬の隙を付き、相手の意識外から極めてしまうという離れ業!
攻撃に意識が集中した相手は、自分が極められたことにさえ気づかないほど。

萩原選手のグラウンド技術は明らかに向上してきていますが、まだまだ経験値の差と引き出しの差は大きいと感じました。

フェザー級のトップ戦線に絡んでいくためには、強烈な打撃を活かしつつグラウンドの攻防から脱出する技術、テイクダウンされない技術、極められない技術が必要不可欠。

堀江選手や摩嶋選手、金原選手あたりに勝つのは今のままでは厳しいと感じた試合でした。

試合後のドミネーター選手のマイクにも注目!

『これで勘違いして格闘技に専念しないように気をつけます。』

サラリーマンをしながらも、どれだけ真剣に格闘技に対して向き合っているかは、戦いのレベルとその身体つきを見れば分かりますが、こういった独特の表現もまた魅力的ですね(^^)/

日本中のサラリーマンに勇気を与える男、その名は『弥益ドミネーター聡志』

これからもフェザー級戦線で上位に食い込んでくることは確実と言えるでしょう。

皇治 VS 梅野源治

前回の試合ではバッティングによってノーコンストになってしまったカードの、リマッチ!

皇治選手としては汚名返上かつ地元のファンに対して期待に応えたいところであり、梅野選手としては前回の借りを返すだけでなく完膚なきまでに叩きのめしたいこの試合。

梅野選手の蹴りが走る!

右も左もキレがあり、上下左右に散らすことができる蹴りはタイのファイターさながら。

左ミドルと左インローを主な攻撃として組み立てる序盤、オーソドックス構えから右のパンチを強振してくる皇治選手の右パンチを封じたいという作戦か。

開始早々からどんどん蹴り続ける梅野選手、時間の経過と共に効いてくるインローとミドルはどう影響してくるか。

一方の皇治選手は持ち前のタフネスを武器にして蹴りをディフェンスしつつ距離を潰していく展開。

動きが良い!

右のローキックがかなりキレ良く走っているし、左ミドルを受けた直後にボディ打ちを返すところも良く、パンチの攻防ではやはり皇治選手が上回る。

強い右ストレートがヒットする場面もあり、至近距離での左ボディもヒットしているが、どちらも明確なダメージは見られないため一進一退。

第2ラウンド、梅野選手の左ミドルは相変わらず的確かつ絶妙な距離で決まるため、皇治選手は簡単に前進できない。

時間の経過と共に少しずつ、ミドルキックに対してのディフェンスに意識が向いてきている。

それでも距離を潰してパンチの展開に持ち込む皇治選手もさすが、右アッパーをヒットさせたり、パンチのプレッシャーで梅野選手を後退させたり、クリンチして逃れる場面も増えてくる。

梅野選手はパンチに対するディフェンスも固いが、両手を前に出してのムエタイガード寄りのため、かつて魔裟斗選手がムエタイを攻略したような強烈なアッパーがあれば一気に展開を変えられるように見えました。

真逆のファイトスタイル、一進一退の攻防に見えましたが最終ラウンドの左フック、あれはダウンでしょう。。笑

皇治選手のパンチが梅野選手のガードをかいくぐって、耳の裏あたりに当たってます!!

三半規管へのダメージで、直後にふらついて尻餅をついていますから、あれはダウンを取っても良いと思いました!

判定は2-0で皇治選手が勝利しましたが、個人的には普通に3-0で皇治選手の勝利でしょう。

左ミドルと左インローを何度も的確にヒットさせた梅野選手ではありますが、明確なダメージは与えていません。

一方、果敢に前に出続けて強いパンチを何度か当てて、明らかにダウンと言える左フックを当てていますから、私の見解としては30-28のポイントで皇治選手勝利です。

ムエタイルールの採点であれば、文句なしで梅野選手の完封勝ちとなるわけですが、キックルールですからね。

(ムエタイでの判定基準はミドルキックのポイントをかなり大きく取りますから、的確に左ミドルを何度もヒットさせていた梅野選手勝利となるわけです)

パンチと蹴りを駆使して戦うという部分は同じですが、採点基準や細かな技術を含めてそもそも競技として別物だと言えるでしょう。

K-1MAXで活躍していたブアカーオ氏が、途中からパンチ技術をもの凄い勢いで向上させてきたことも、キックルールへ適応するためのもの。

梅野選手の蹴りは超一流であるだけに、今後も継続参戦するのであればキックルールへの対応を楽しみにしたいですね。

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この記事を書いた人

1990年代のPRIDE・K-1全盛期からずっと格闘技の大ファンを続けているビジネスマンです!
自身も空手やキックボクシングを経験したこともあり、格闘技から学んだことを仕事に活かしつつ日々奮闘している次第です。
格闘技に関することを楽しく、そして選手へのリスペクトを込めて書いていきたいと思います!

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